ニエル賞 キズナ 日本ダービー馬世界デビュー
ニエル賞 キズナ 日本ダービー馬世界デビュー
武豊騎乗の日本ダービー馬キズナ(栗東・佐々木晶三厩舎、牡3歳)が、
ニエル賞でゴール前の激戦を制し、日本馬初の優勝を飾った。
クリストフ・スミヨン騎乗のGI5勝馬オルフェーヴル(栗東・池江泰寿厩舎、牡5歳)は、フォワ賞で連覇を達成。
2頭は世界最高峰のレース・凱旋門賞(10月6日、ロンシャン、GI、芝2400メートル)へ最高の弾みをつけた。
英ダービー馬ルーラーオブザワールドと馬体を並べてゴールに飛び込む。
写真判定の末、大接戦を制したのはキズナ。鮮烈な世界デビューを飾った。
武豊騎手が会心の笑みを浮かべる。
「最高のステップレースができました。ロンシャンが初めてとは思えない走り。
ダービー以来(の実戦)とあって、最後は一杯になってしまいましたが、よくしのいで勝ってくれました」
スタートで後方2番手まで下げて脚をため、道中はそのままレースを進めた。
直線で外に持ち出し、ユタカがゴーサイン。
今年の日本ダービーを制したときと同じように末脚を爆発させた。
週半ばから降り続いた雨の影響で芝は道悪の状態だったが、モノともしなかった。
凱旋門賞の前哨戦として最も重要なレース。
しかも、仏GIパリ大賞典勝ち馬フリントシャー(4着)を含め、
欧州の3歳強豪が集結した中でのVで、勝ちタイム2分37秒64はフォワ賞での
オルフェーヴルの勝ちタイムを約4秒も上回った。
今年5月の日本ダービー後、陣営は即座に凱旋門賞挑戦を明言。
今月1日に渡仏して現地で順調な調整を進め、ニエル賞を日本馬として初制覇。さあ、次は凱旋門賞だ。
「難しいことはもちろん分かっていますが、覚悟して臨みたい」とユタカ。
佐々木調教師も「斤量が2キロ軽くなるし、
状態の上積みも相当ある」と抱負を口にした。
2006年の凱旋門賞で父ディープインパクト(3位入線後、失格)が
果たせなかった日本馬初Vも、夢ではなくなってきた。
チーム・キズナが勇躍、世界最高峰のレースに挑む。
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